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前回の記事でウチの気密測定の結果について書きましたが、最近になって高気密っていったいどの位のことを指すのだろう?どれくらい気密性が高ければよいのだろう?と思うようになりました。 気密性が良くてすきま風がない暖かい住宅に住みたい。と冬の寒さ対策を考えるのは、我々寒冷地に住む者にとっては夏の暑さ対策よりも重要です。 さて高気密ですが、色々と調べていくと、ハッキリと高気密=○c㎡/㎡以下というキマリは無いようです。キマリはないけど、最近でいう高気密とはC値が2.0c㎡/㎡以下のことを指すことが多いのだということが分かりました。これは次世代省エネルギー基準のⅠ地域での基準に相当します。 気密性が高いということは、いわゆる隙間が少なくなるということだから、私の住んでいる十勝のように冬の寒さが厳しい地域では、暖かい家にしようと思えば当然隙間は少ない方が良いはず。単純にそう思っていましたが、気密性を高めるのは熱ロスを減らすということだけが目的ではないのですね。 気密性を高めるのは、「熱ロスを少なくするため」、「内部結露を防ぐため」、「計画換気を行うため」という大きく3つの目的があるようです。 「熱ロスを少なくするため」というのは、隙間が多ければせっかく暖めた部屋からどんどん暖気が漏れていくことになるので、冬場快適に過ごそうと思えば隙間が少ない方が良いですね。断熱の効果としての気密を考えた時にC値=2.0c㎡/㎡程度が必要なようです。 「内部結露を防ぐため」というのは、冬場に部屋の中の水蒸気を含んだ暖かい空気が壁の中に入り込み、そこで冷やされて結露(内部結露)してしまうのを防ぐということです。暖かい空気は部屋の中に閉じ込めておこうというわけですね。壁の内側に施工される気密シートは防水シートの役割も兼ねているということになるのでしょう。 外壁には透湿防水シートが施工されるので、外からの水分の浸入を防ぎ、壁内の水分は外に放出し、家の中の水分は気密シートによって壁内への侵入を防いでいる。そのことによって、グラスウール系断熱材の性能を保つ、木材の腐朽を防ぐ等の働きをするわけです。 「計画換気を行うため」というのは、気密性の低い住宅では屋内と屋外の温度差や風の強さによって換気量がかわってしまうため必要な換気量が確保できなかったり、過換気になってしまうためです。地域性はありますが、北海道のように冬の室内外の温度差が大きな地域ではC値=1.0c㎡/㎡以下にすることによって、温度差や風の強さの影響をほとんど受けずに計画換気を行うことが出来るようになるようです。※第3種換気の場合。 こういう風に調べてみると十勝で快適な生活を送るために必要な住宅の気密性は、C値が1.0c㎡以下を確保したいところですね。 ただ、気密性が高くなるということは、シックハウス症候群への危険性も高くなるわけですから、換気に注意(ちゃんと換気)する必要があります。また、ホルムアルデヒド等の化学物質が少ない建材(F☆☆☆☆ エフ フォースター)や接着剤等を使うのも重要ですね。 さて、とりあえず調べてみたことを羅列していきましたが、じゃぁ一体どれくらいの気密性が確保出来れば良いのか?という私自身の疑問に対して私の出した結論は、“C値1.0c㎡/㎡以下”です。もちろんそれ以上の性能が確保出来ればそれに越したことはありません。 ・・・と、ここまでさんざん書いてきましたが、家はただの入れ物であって、数値以上に本当に大切なのは、そこでどのように暮らすのかということなのだと思います。 家造りは、それぞれの地域の気候や慣習などによって違うでしょうし、気持ち良いと感じる暖かさやキレイな空気の感じ方は、それぞれの人によって違うでしょう。あまり数値や工法にばかり拘っていると、家造りが楽しいものではなくなってしまうかもしれません。 せっかくの家造りですから、これから家を建てる方には楽しく進めてもらいたいと思います。家造りは(おそらく多くの人にとって、少なくとも私にとっては)目的ではないのですから、悩みつつも楽しみながら造った家で、明るく楽しく暮らしたいものです。 最後に、この記述は私が個人的に考えていることであって、内容を保証するものではありません。ひとつの見方としてお考え下さい。
あぁ・・・ 俺って、なんて無責任なんだろう
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